
おかんアート 種明かしの部屋とは?
この度「おかんアートと現代アートをいっしょに展示する企画展」を京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにて2020年8月8日(土)より8月30日(日)まで開催することとなりました。この企画展は、現代アート作家であるフジタマさんのお声がけにより実現しました。今回、下町レトロに首っ丈の会は、「おかんアートチーム」として、企画展に参画させていただきます。
「おかんアートと現代アートをいっしょに展示する企画展」では、毎年神戸で開催してきた「おかんアートとハンドメイド展」でおなじみの、 “○○さんの作品” といった作者の固有名詞を取っ払い、現代アートとおかんアートをごちゃ混ぜにして分類・展示するという、フジタマさんいわく「属性を取り除く」展示が試みられます。
ギャラリーに訪問されましたら、入口の死角となる壁面の隅に「おかんアーチストの作業場」が再現されています。ここからが、下町レトロに首っ丈の会が担当する「おかんアート種明かしの部屋」となります。
「おかんアート」というと、ひとくくりに扱われがちですが、作品を観る人や貰う人は、作者である“○○さん”という属性に応じて、「おかんアート」を多様な意味で捉えていることがわかってきました。
今回のコロナ禍によるテレワークやオンライン授業の普及により、リアルとバーチャルの境界線が曖昧になってきました。そこで、リアルな空間であるギャラリーと、こちらのバーチャルな「種明かしの部屋」を結びつけながら、おかんアートの種明かしを楽しんで頂けたらと思います。
最後に、このような機会や場を提供くださいましたフジタマさん、そして京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAのみなさまに心より感謝申し上げます。
下町レトロに首っ丈の会・おかんアートチーム 一同
会場での展示の様子
新居さんによる作品説明
藤岡さんによる作品説明

おかんアートとの出会い
どこの家にもあるおかん( 母) の手芸作品。
捨てるのはもったいない、 それを作品に変えていくおかん達。
そんなおかんや作品を直接見て感じてほしいという思いから、下町レトロに首っ丈の会は、2009 年よりおかんアート展を開催してきました。
元々は神戸市の兵庫区・長田区という下町に点在するレトロな空間やそこで生活を営む人々を発掘し、魅力を発信する下町レトロ地図の発行や下町遠足ツアーの開催を2005年よりおこなってきました。
下町遠足ツアーで訪問する商店、工場、住宅をはじめとする空間には、どこかでみたことのある手芸作品がしれっと存在していました。その存在が気になり始め、作っている人を発掘しはじめたところ、一見普通のおかんやおとんたちが、日常生活の中にある細切れ時間を活用し、自宅の一部に作業場をつくり、芸術家顔負けのストイックさで創作活動をしているではありませんか。
このような地域の宝の存在は、発信するしかありません。ということで、下町レトロに首っ丈の会は、おかんアート、さらには、おかんアーチストに首っ丈な状態に陥った訳です。